FRP製品総合メーカーホーペックHOME > FRPパイプ

コンポジットとは、混合・混成・合成といった意味で、異種・異質・異形の2種以上の材料を組み合わせることです。コンポジット=複合であり、複合化して創られる材料を複合材と呼びます。
複合材(COMPOSITE MATERIALS)を創造する目的は、素材単体では持ち得なかった特性を実現し、優れた性能や機能を発揮できることで、お客様のニーズにあった商品を提供することです。当社のFRPコンポジットパイプは、繊維等の強化材及び支持材となる素材と、各種の母材(マトリックス)とを複合化して創られます。
 |

その素材としては一般的にガラス繊維(GlassFiber=GF)やカーボン繊維(CorbonFiber=CF)を使用します。これらの繊維(強化材)に、マトリックス樹脂として熱硬化性樹脂を含浸させ、樹脂の硬化反応を進めたものをプリプレグと言い、当社のコンポジットパイプ製造の基本材として使用しています。
このプリプレグ化した材料は基本的にシート状になっており、作業者が一定環境の下で容易に積層できる程度に、樹脂が半硬化状態になっています。その為FRP製造時の独特な臭いやべたつき等はなく、清潔な状態で成形する事ができます。
このプリプレグシートを、金型にワインディング(巻きつけ)し、硬化炉で熱硬化させ脱芯機で金型から分離したものがFRPパイプとなります。当製法をシートワインディング(SW)法と呼び、FW法や引抜成形法等と区別しています。 |

当社のFRPパイプは、プラスチック単体のパイプや、他の製法によるFRPパイプにはない7つの特長を持っています。

・特に単体のプラスチックでは苦手な極薄肉パイプが可能。
・使用するプリプレグ各種の組み合わせや、積層回数(PLY数)による厚み調節が簡単。
・肉厚t=0.2mm〜 製造可。



CFやGFの他に有機系繊維(綿糸・ビニロン繊維等)、植物系繊維、金属繊維(ボロン繊維・アルミナ繊維)パルプ等、様々な異種材料との組み合わせによるコンポジット化が非常に容易に行えます。これらは全て
FRPとして一括しています。
FRPの強度はその繊維(強化材)によって支配されますが、樹脂が持っている本来の性質によって耐候性や耐食性・難燃性・耐熱性・電気的特性などをFRPに付与することが、マトリックス樹脂の役割です。
※使用する樹脂の種類については、「
技術DATA(熱硬化性樹脂性能一覧表)」をご参照下さい。


シートワインディング(SW)製法の最も得意とする技術のひとつで、主に0度・90度・45度方向にプリプレグを巻きつけていきます。
この組み合わせによって様々な強度特性を持ったパイプを創ることができます。
さらにGFとCFとをうまく組み合わせることで、より幅広い強度特性を持つことが可能です。


シートワインディング(SW)製法では使用する金型を変えることにより、様々な形状のパイプを製造することができます。多少工程が複雑になりますので、特殊パイプとして受注生産させていただいております。


シートワインディング(SW)製法では使用する金型を変えることにより、様々な形状のパイプを製造することができます。多少工程が複雑になりますので、特殊パイプとして受注生産させていただいております。


素材、母材の組合せにより、目的にあった商品を創り出すことができます。


耐食性 |
耐酸・耐アルカリ・耐塩性に優れる。 ※但し強酸・強アルカリには短時間使用のみ。 |
耐薬品性 |
ほとんどの薬品に侵されず、極めて安定な材料。 |
耐久性 |
塗装やUVカット処理をすることで30年以上の実績があります。 |
耐熱性 |
100℃以上、140℃〜150℃でも使用可 ※熱変形温度:>204℃ |
耐候性 |
FRPパイプは表面に特殊な耐候性UVカット層を付与したタイプも製造しております。 |


製造するパイプの金型と材料を用意します。金型には離型材を塗布します。
 |
 |
|
金型(マンドレル) |
材料(プリプレグ) |
|
プリプレグシートの裁断は、裁断機と手作業で行います。
 |
 |
|
裁断機 |
カッターにて裁断 |
|
金型に材料をワインディングします。ローリングマシンは製作するパイプ仕様に適した機械を使用します。
 |
 |
|
ローリングマシン |
テーブルローリング |
|
積層し終えたパイプにテープを巻き付け、加圧します。テープの種類・ピッチ・圧力もパイプの構成によって適した設定で行います。
 |
 |
|
テーピングマシン |
ラッピングテープ |
|
炉の中にパイプを入れ、硬化させます。通常の樹脂では約130℃、耐熱仕様の場合は約180℃、またはそれ以上で硬化させます。
 |
 |
|
熱硬化炉(縦炉) |
熱硬化炉(横炉) |
|
常温になるまで、およそ半日かけてゆっくりとパイプを冷まします。
抜芯機を使ってパイプを金型から抜き出します。
 |
抜芯機 |
切断・研磨・切削・接着・組立ネジ・塗装といった加工も必要に応じて行います。
 |
 |
|
外径研磨 |
切断・溝加工等 |
|
ノギスやマイクロメーター、又は投影機等で必要に応じた項目の寸法測定検査を行います。
 |
 |
|
寸法測定検査(投影機) |
寸法測定検査(ノギス) |
|
必要に応じて、エアパックや段ボールで梱包し、出荷します。
 |
 |
|
梱包(エアパック) |
梱包(段ボール) |
|